2023.12.17
住宅省エネ2024キャンペーンの子育てエコホーム支援事業
こんにちは、タカスギ住まいの情報局です。
今回は、2023年11月10日に閣議決定された、住宅の省エネ化の支援強化に関する最新情報についてお伝えします。この決定に伴い、経済産業省、国土交通省、環境省の3つの省庁が同時に「住宅省エネ2024キャンペーン」を発表しました。そのキャンペーンの中には、4つの事業が盛り込まれています。
住宅省エネ2024キャンペーンの4事業
1,子育てエコホーム支援事業
こどもエコすまい支援事業の後継事業 |
事業予算 2,100億円(国土交通省) |
参照:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000243.html |
2,断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業
先進的窓リノベ事業の後継事業 |
事業予算1,350億円(経済産業省・環境省) |
参照:https://www.env.go.jp/earth/earth/ondanka/building_insulation/window_00002.html |
3,高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
給湯省エネ事業の後継事業 |
事業予算580億円(経済産業省) |
参照:https://www.meti.go.jp/press/2023/11/20231110004/20231110004.html |
4,既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業
新規 |
事業予算185億円(経済産業省) |
参照:https://www.meti.go.jp/press/2023/11/20231110004/20231110004.html |
今回の記事で特に注目したいのが、「子育てエコホーム支援事業」です。この事業は、住宅省エネ2023キャンペーンの「子供エコすまい支援事業」の後継事業となります。
2023年の子供エコすまい支援事業は、あっという間に全予算を使い切ったため、2024年の子育てエコホーム支援事業では、前回予算1500億から2100億円に増額されることになりました。
しかし、今回も申し込みが殺到すると思われます。本日は、そんな人気のある『子育てエコホーム支援事業』について解説していきます。
子育てエコホーム支援事業とは?
子育て世帯・若者夫婦世帯が省エネ性能が高い新築住宅を建てる場合と、住宅の省エネ改修等に対しての支援になります。
子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年カーボンニュートラルの実現を図ることが目的となっています。
カーボンニュートラルとは、 温室効果ガスの排出を「吸収」または「除去」することで全体としてゼロにするというものです。
子育て世帯と若者夫婦世帯
子育てエコホーム支援事業において特に重要なのは、「子育て世帯」と「若者夫婦世帯」の区別です。この支援を受けるのであれば、これらを理解することがポイントになりますので、まずはその説明から始めましょう。
「子育て世帯」とは、2023年4月1日時点で18歳未満の子供がいる世帯のことを指します。また、「若者夫婦世帯」は、2023年4月1日時点で夫婦のいずれかが39歳以下である世帯を指します。
子育て世帯 |
18歳未満のお子様がいる世帯 2024年3月31日までに工事を着手する世帯は、 2022年4月1日時点で18歳未満の子をゆうする世帯も対象になります。 |
若者夫婦世帯 |
ご夫婦のどちらかが39歳以下の世帯 2024年3月31日までに工事を着手する世帯は、 2022年4月1日時点で夫婦のいずれかが39歳以下の世帯も対象になります。 |
例を挙げてみます!
2023年4月1日時点でお子様が17歳の家庭は、その後18歳になっても「子育て世帯」として認められます。
若者夫婦世帯に関しても同様で、2023年4月1日時点で夫婦のどちらかが39歳以下なら対象となります。
さらに、2024年3月31日までに工事を着手する場合、2022年4月1日時点で夫婦のどちらかが39歳以下だった世帯も対象になります。
とても分かりにくいと思いますが、重要なことなので、ご自身が対象者なのか、ゆっくり考えてみてください。
新築の補助対象と補助額
今回の子育てエコホーム支援事業は、新築、リフォームどちらも補助対象となりますが、まず、新築における「補助対象」と「補助額」について見ていきたいと思います。
新築の対象は、「子育て世帯」と「若者夫婦世帯」のみとなるので、要注意です。以下に概要を表にしました。
子育て世帯・若者夫婦世帯による住宅の新築
対象住宅 |
補助額 |
①長期優良住宅 |
①100万円/戸 |
②ZEH住宅 |
② 80万円/戸 |
「長期優良住宅」と「ZEH住宅」共に、対象となる住宅の延べ面積は、50㎡以上240㎡以下という条件もあるので、注意が必要になります。
「長期優良住宅」と「ZEH住宅」については、もうご存知の方も多いと思いますが、補助対象住宅の「長期優良住宅」と「ZEH住宅」をおさらいしたいと思います。
長期優良住宅とは?
長期優良住宅は、住宅の構造および設備が長期にわたって良好な状態で使用されるために以下のような措置を実施している住宅になります。
- 長期的な使用を支える構造と設備
- 居住環境への配慮
- 一定面積以上の住戸面積の確保
- 維持保全の期間や方法の定義
- 自然災害への対策
このような措置を実施している住宅を長期優良住宅になります。
ZEH住宅とは?
Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、家庭で使用するエネルギーと太陽光発電などで作るエネルギー消費量の収支が年間ゼロになることを目指した住宅です。
除外と補助額の減少について
以下の場合は、除外となります。
- 対象となる住宅の延べ面積は、50㎡以上240㎡以下とする。
- 土砂災害特別警戒区域又は災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域又は地すべり防止区域と重複する区域に限る)に立地している住宅は原則除外とする。
- 「立地適正化計画区域内の居住誘導区域外」かつ「災害レッドゾーン(災害危険区域、地すべり防止区域、土砂災害特別警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域又は浸水被害防止区域)内」で建設されたもののうち、3戸以上の開発又は1戸若しくは2戸で規模1000㎡超の開発によるもので、都市再生特別措置法に基づき立地を適正なものとするために行われた市町村長の勧告に従わなかった旨の公表に係る住宅は原則除外とする。
以下の場合は、補助額が減少となります。
- 市街化調整区域に立地している住宅は、原則半額。
- 土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域に限る)は、原則半額。
リフォームの補助対象と補助額
リフォームは、年齢や世帯条件はなく全ての方が対象です。
対象工事は、「住宅の省エネ改修」や「住宅の子育て対応改修、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコン設置工事」等になっています。
こちらも表にまとめました。
住宅のリフォーム*1
対象住宅 |
補助額 |
① 住宅の省エネ改修 |
リフォーム工事内容に応じて定める額※ ・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円/戸 ・その他の世帯 : 上限20万円/戸 ※子育て世帯・若者夫婦世帯が既存住宅購入を伴う場合は、 上限60万円/戸 ※長期優良リフォームを行う場合は、 ・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限45万円/戸 ・その他の世帯 :上限30万円/戸 |
② 住宅の子育て対応改修、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコン設置工事等 (①の工事を行った場合に限る)*2 |
*1「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」(環境省)、「高効率給湯器の導入を促進する家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」(経済産業省)及び「既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業」(経済産業省)(*2において「3省連携事業」という。)とのワンストップ対応を実施
*2 3省連携事業により住宅の省エネ改修を行う場合は、①の工事を行ったものとして②の工事のみでも補助対象とする
申請手続きについて
新築分譲住宅の購入
2023年11月2日以降に、基礎工事より後の工程を着手する住宅が補助対象です。
リフォーム令和5年11月2日以降に工事に着手し、令和6年12月31日までに工事が完了する住宅が補助対象です。ただし、令和6年12月31日までに申請が可能なものに限ります。
申請手続きについて
申請者は、事業者登録を済ませた施工業者が担当します。つまり当社で対応致します。
お客様ご自身で申請手続きをする必要はございません。
住宅省エネ2024キャンペーンは、来年から始まりますが、前回の住宅省エネ2023キャンペーン事業は、9月頃予算上限額1500億円になり、受付終了となりましたので、今回も依頼が殺到すると思われます。
今回は、予算が2100億円と増額されましたが、予算がなくなれば受付終了となってしまいます。検討されている方は、早めの相談、そして交付申請の予約をすることをおすすめします。
尚、前回のキャンペーンの受付が出来なかった世帯が結構多いので、早めに動かれるといいでしょう。
交付申請の予約について
新築・リフォームともに建築工事着工後に補助金の交付申請の予約が可能です。予約によって、3ヶ月間は予算が確保されます。
今後のスケジュール
事業者登録 |
2024年1月中旬から開始予定 |
補助金の交付申請 |
2024年3月下旬から開始予定 |
登録事業者の公開 |
事業者登録後随時 |
申請期間 |
2024年3月下旬から予算上限に達するまで (遅くとも2024年12月31日まで) |
住宅省エネ2024キャンペーンの中で、一番注目度が高い「子育てエコホーム支援事業」について、大枠になりましたが、最新の情報をご紹介させていただきました。本来は大変複雑で、細かな基準やルールがありますので、ご興味がある方、ご検討されている方は、お気軽に当社へお問い合わせください。
参照:本制度のホームページ
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000243.html
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